その股関節の痛み【猫背】が原因かも？姿勢から紐解く身体の連鎖

2025/10/17

その股関節の痛み【猫背】が原因かも？姿勢から紐解く身体の連鎖

こんにちは！前回のブログでは、股関節を「外転」「外旋」した時に出る痛みのメカニズムを解説しました。今回はその続編、「なぜ猫背の人は、この痛みに悩まされやすいのか？」というテーマでお届けします。

一見、背中の丸まりとお尻の痛みは無関係に思えます。しかし、人体は一つにつながった「リンク構造」。猫背というたった一つの不良姿勢が、足元にまで影響を及ぼす「負の連鎖」を生み出しているのです。

猫背が生み出す、身体への「負の連鎖」

まずは、猫背という状態を理解しましょう。猫背とは、背中が丸まり、頭が前に出て、肩が内巻きになった状態です。この姿勢が、以下のような連鎖反応を引き起こします。
猫背と反り腰解説、町田・相模大野・古淵の整骨院

1. 骨盤が後傾する：背中が丸まると、連動して骨盤も後ろに傾き（後傾）、お尻が垂れたような状態になります。いわゆる「仙骨座り」の姿勢です。

2. 股関節が常に曲がる：骨盤が後傾すると、その上に乗っている大腿骨（太ももの骨）も一緒に動き、股関節は常に少し曲がった（屈曲した）状態が続きます。

この「骨盤後傾・股関節屈曲」という土台の変化が、股関節周りの筋肉に大きな影響を与えます。

---

猫背が股関節の痛みを引き起こす2大メカニズム

前回紹介した痛みの原因と結びつけて説明します。

メカニズム①：お尻の筋肉が“サボり”、太ももの筋肉が“過労”に

· 何が起きている？

· 骨盤が後傾すると、中殿筋や大殿筋といった「お尻の筋肉」本来の位置関係が崩れ、うまく力を発揮できなくなります。いわば、筋肉が“サボっている”状態です。

· すると、歩く時に体を支えられなくなり、代わりに太ももの前（大腿四頭筋）や外側（腸脛靭帯）が過剰に働いてカバーします。これが「筋肉のアンバランス」です。

· どのように痛みにつながる？

· “サボっている”中殿筋は弱り、大転子に付着する腱に負担がかかり、大転子痛症候群のリスクが高まります。

· “過労状態”の腸脛靭帯は硬く緊張し、大転子とこすれ合って炎症を起こしやすくなります。

⇒ 猫背による骨盤後傾は、お尻の筋肉を弱らせ、太ももの筋肉を緊張させることで、「股関節の痛み」の土壌を作るのです。

メカニズム②：股関節の前が“詰まり”、深層の筋肉が“固まる”

· 何が起きている？

· 猫背で股関節が常に曲がった状態が続くと、股関節の前側（鼠径部）にある組織が常に圧迫された「詰まった」状態になります。

· 同時に、股関節を外旋させる深層外旋六筋（梨状筋など）は、骨盤後傾によって引き伸ばされながらも、姿勢を保とうとして常に緊張を強いられます。これが、筋肉の「ロック状態」を生み出します。

· どのように痛みにつながる？

· 硬くロックされた梨状筋は、その下を通る坐骨神経を容易に圧迫します。

· ここに「足を組む」という外旋の動きが加わると、さらに神経が刺激され、梨状筋症候群によるお尻の奥の痛みやしびれが発症しやすくなるのです。

町田・相模大野・古淵の整骨院。猫背、股関節の治療を図で解説

改善のカギは「姿勢の意識」と「お尻の目覚め」

この負の連鎖を断ち切るには、以下の2点が非常に重要です。

1. 姿勢を正す：座っている時も立っている時も、耳・肩・股関節・膝・くるぶしが一直線になるイメージを心がけ、骨盤をニュートラルな位置に保ちましょう。

2. お尻の筋肉を“目覚め”させる：
· ストレッチ：固まった梨状筋や太ももをゆっくり伸ばす。
· 筋トレ：サボりがちな中殿筋や大殿筋をターゲットにしたエクササイズ（ヒップリフト、クラムシェル等）を行う。

まとめ
股関節の痛みは、まさに「灯台下暗し」。その原因は、あなたの日常の「姿勢」という習慣に隠れているかもしれません。痛みが出てから対処するだけでなく、日頃から良い姿勢を心がけ、お尻の筋肉を適切に使うことで、この負の連鎖を未然に防ぎましょう。

体は全てつながっています。その視点で自分の身体を見つめ直すことが、痛みのない快適な生活への第一歩です。

それでも症状が改善しない方
自己判断で痛みが悪化するのが心配な方
町田・相模大野・古淵エリアで整骨院を探している方

そのような方は、迷わず鵜野森グリーンハイツ整骨院にご相談ください。

あなたの股関節の痛みの改善のお手伝いをさせて頂きます。

難治性、原因不明な痛みとしびれでお悩みの方に貢献する

痛み・しびれ専科：遠絡療法
鵜野森グリーンハイツ整骨院

鵜野森グリーンハイツ整骨院：Webサイト