「お腹が痛い」「頭が痛い」——。そう言って、登校するのを渋るお子さんの姿に、戸惑いや心配を感じたことはありませんか?

もしかすると、その体の不調は、お子さんの心からの「SOS」が体に現れたサインかもしれません。
この記事では、お子さんの「学校行きたくない」という言葉と「頭痛」に隠された心と体の深い関係を解説し、保護者としてどのように受け止め、どうサポートしていけばよいのか、その具体的な対応策をお伝えします。
「気のせい」じゃない。『心因性の頭痛』というリアルな痛み |
「仮病なんじゃないか」「怠けているだけかも」——そんな風に考えてしまいがちですが、ストレスが原因で起こる頭痛(心因性頭痛)は、非常にリアルな痛みです。
脳が強いストレスや不安を感じると、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが乱れます。これにより、筋肉が緊張して血流が悪くなったり、脳の血管が拡張したりして、実際に「痛み」として認識されてしまうのです。お子さんは、まさに「頭が痛くて仕方ない」状態なのです。
見分けるポイントは?「ストレスサイン」を見逃さないで |
単なる疲労の頭痛なのか、ストレスからのSOSなのか。完全に見分けるのは難しいですが、以下のようなサインが複数当てはまる場合は、心のSOSを疑う必要があります。
【頭痛の特徴】
· 朝、起きて学校の支度を始める時間帯に頭痛を訴えることが多い。
· 週末や休日には頭痛がピタッと治まる。
· 「ズキズキ」「締め付けられる」など、痛みの表現が日によって変わる。
【行動の変化】
· 登校時間が近づくと、腹痛や吐き気など、頭痛以外の不調も訴える。
· 以前は楽しんでいた習い事や遊びにも消極的になる。
· 食欲が落ちたり、夜眠れなくなったり、逆に寝すぎたりする。
· 「なんか疲れた」「つまらない」など、ネガティブな発言が増える。
まずはここから。保護者ができる3つの受け止め方と対応策 |
頭痛の原因がストレスにあるかもしれないと思ったら、まずは以下のように接してみてください。
1. 頭痛そのものを否定しない~「まずは共感」が第一歩
「気の持ちようよ」「大したことないでしょ」は禁句。まずはお子さんの痛みを受け止めます。
NG:「そんなの気のせいでしょ」「頑張って行きなさい」
OK:「そっか、頭が痛いんだね。辛いね」「ゆっくり休んでいいよ」
この「共感」が、子どもの緊張をほぐし、安心感を与える最初で最も大切なステップです。
2. 「学校」と「痛み」を切り離して考える~安心できる土台作り
「学校を休む=悪」という考えは一旦置き、痛みがひどい日は休養を認めましょう。その上で、「今日は休んで、体を休める日ね」と伝え、家を安心して休める場所にします。
無理に登校させようとすると、「頭痛=学校を休める手段」という図式が強化され、悪循環に陥る可能性があります。
3. 悩みの「内容」より「気持ち」に寄り添う~聴く姿勢を大切に
「いじめられてるの?」「何かあったの?」と原因を急いて詮索するのは逆効果です。代わりに、心の窓をノックするような声がけを。
NG:「なぜ?なにがあったの?」(詮問調)
OK:「最近、何か困っていることはある?」「なんとなく、しんどい感じなのかな?」
お風呂の中や車の中など、顔を合わせない状況でふわっと聞いてみると、本音がポロリと出ることがあります。
専門家の力を借りることも、立派なサポート |
ご家庭での対応だけでは解決が難しいと感じた時は、迷わず専門家に相談しましょう。
· まずは「かかりつけの小児科」へ: 身体的な原因がないかまず確認し、医師から「ストレスかもしれませんね」と言われることが、保護者にとってもお子さんにとっても、一つのきっかけになります。
· 「学校カウンセラー」を利用する: 学校には、このような子どものSOSに対応する専門家がいます。保護者だけでは伝えにくい学校生活の悩みを、第三者に話すだけで気持ちが軽くなることも。
· 「心療内科」「児童精神科」への受診: これらの科は「心の風邪」を診る場所です。状態に応じたカウンセリングや場合によっては薬による治療など、適切なサポートを受けることができます。
まとめ |
「学校行きたくない」と頭痛がセットで現れた時、それはお子さんからの「ママ、パパ、助けて」のメッセージ。
頭痛を「敵」と見るのではなく、お子さんの心が発している「大切なサイン」として受け止めてあげてください。
そのサインに気づき、寄り添うあなたの存在そのものが、お子さんにとって何よりも心強い支えとなります。
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