カッピング（吸い玉療法） |
カッピング（吸い玉療法）は古来からある民間療法の一つです。
カップの中を真空に近い状態にして皮膚に吸着させることで、皮膚が引っ張られ、体内に滞っていたお血と呼ばれるドロドロとした血液が、皮膚の表面に見られるようになります。
吸い玉でなぜ、あざが出来るのか？ |
吸い玉による「あざ」は、期待される反応であり、基本的には「内出血」や「皮下出血」ではありません。これは、以下のメカニズムによって起こります。
1. 強力な陰圧（吸引力）
· カップ内の空気を、ポンプで抜て強い陰圧（真空状態）を作ります。この吸引力が皮膚と筋肉をカップ内に引き上げます。
2. 毛細血管の拡張と透過性の亢進
· 強い吸引力によって、皮膚の下にある非常に細い血管（毛細血管）が広がり、血管の壁を通る物質の透過性が高まります。
3. 血液成分の漏出
· 透過性が高まった毛細血管から、赤血球や血漿（けっしょう）、リンパ液などの血液成分が血管の外ににじみ出ます。これが皮膚の下に溜まった状態が、私たちが見ている「あざ」の正体です。
重要なポイント
· これは怪我による「打撲のあざ」とは異なります。 打撲は外部からの衝撃で血管が「破壊」されて出血しますが、吸い玉のあざは血管が「拡張」し、成分が「漏れ出た」結果です。
· この「あざ」は、老廃物や停滞した血液（瘀血：おけつ）を皮膚の下に引き出していると考えられています。
· あざの色（ピンク色、暗赤色、紫色など）は、その部位の血流の状態や老廃物の量によって変わるとされています。色が濃いほど「瘀血」や「冷え」、「凝り」が強い状態と考えられることがあります。
· このあざは通常、数日から1週間ほどで自然に消えていきます。
カッピング（吸玉療法）の効能（期待される効果） |
東洋医学的な見解
1. 活血化瘀（かっけつかお）
· 「血（けつ）」の流れを促進し、「瘀血（おけつ：古くなり停滞した血）」を除去する作用です。これが吸い玉の最も核心的な作用で、痛みの緩和やこりの改善につながります。
2. 祛風散寒（じょふうさんかん）・清熱解毒（せいねつげどく）
· 「風（ふう）」「寒（さむ）さ」といった体に悪影響を与える要素（邪気）を取り除いたり、「熱」や「毒素」を排出する効果があります。風邪の初期症状や炎症の緩和に用いられることがあります。
3. 経絡の疏通（そつう）
· 気や血が流れる通り道である「経絡（けいらく）」の流れをスムーズにし、臓腑の機能を調整します。
4. 排毒促進
· 皮膚から老廃物や毒素を引き出すことで、体内の解毒作用を促進すると考えられています。
現代的な見解（科学的に説明される効果）
1. 血液循環とリンパ流の改善
· 吸引力によって深部の血液循環が促進され、酸素や栄養素の供給が増え、老廃物の除去が促されます。これにより、疲労回復やこり・痛みの緩和効果が期待できます。
2. 筋膜リリース
· 皮膚と筋肉をつなぐ「筋膜」が引き上げられることで、癒着した筋膜が剥がれ、可動域が改善され、痛みが和らぐと考えられています。
3. 免疫機能の向上
· 局部に刺激が加わることで、体の自然治癒力や免疫システムが活性化されるとする見方もあります。
4. 鎮痛作用（ゲートコントロール説）
· 吸引力による刺激が神経に伝わり、痛みの信号をブロックするというメカニズムも考えられています。
料金 |
当院では、1回なんと600円です。（背中～腰に10箇所：7分間）
※元々、当院の患者様の施術の補助的な役割で行っていたサービスです。
料金が安い理由は・・・
- 問診・検査等を割愛している
- カッピングする場所を、背中～腰に10箇所と限定している
- 着替え等の貸し出しは行わず、服をまくった状態でカッピングする事で時短している
※下記写真は8箇所ですが、このような感じで10箇所つけます。
つけて欲しい場所に好きな分だけ付けられます。
ご不明な点があれば、お気軽にお問合せ下さい。
