2019/5/24

五十肩(肩関節拘縮)のリハビリ

今回は、五十肩、肩関節周囲炎の「リハビリ」についてお話しさせて頂きます。

特にこの記事は、肩関節に「拘縮」が起こり、肩の可動域が制限されている方に是非とも読んで頂きたい内容になっています。



教科書的には・・・肩関節の炎症が起きている時や痛みが強い時期は、積極的な運動は避け、痛みが落ち着いてきた段階で、徐々に肩の可動域を改善すべく「運動療法」を開始する、というのがセオリーです。 

その運動療法を行う際に重要視されるのが、肩関節の「インナーマッスル」です。これらの筋群は、ローテーターカフ(回旋筋腱板)と呼ばれています。



よくプロ野球選手が、ゴムチューブを用いて積極的に肩のインナーマッスルを鍛えていますが、実は五十肩、肩関節周囲炎の方がこれと同じ事をやっても、ほとんど効果がありません。 

その理由は、五十肩、肩関節周囲炎の方は、肩のインナーマッスルの「筋力低下」ではなく「過緊張」により、痛みを誘発しているからです。

過緊張になっている筋肉とは 「他の筋肉が筋力低下を起こしている事により、その働きを補う為に、過度な緊張を強いられている状態の筋肉」です。 

過緊張となっている肩のインナーマッスルは、筋力低下を起こしている筋肉を刺激する事で初めて、リラクゼーションを得られるようになります。

つまり、鍛えるべき筋肉は、肩のインナーマッスルではなく、別の部位に存在しています。(上腕三頭筋、前鋸筋、菱形筋・・・など)


また、教科書的なリハビリには、もう一つ弊害があります。

それは、可動域を改善を目的に、動かそうとすればするほど強く痛みが出る為、なかなか可動域を改善させらないという点です。

結局のところ、それが理由でなかなかリハビリが進まず、五十肩は治るまで1年かかるのが常識とされています。

今でも「はい、我慢して!」と、痛い肩を無理矢理動かして涙が出るような思いをさせながら、リハビリする病院や治療院が多々あるのではないでしょうか?(昔の私もその一人でしたが・・・)

これでは、余計に関節の炎症やインナーマッスルの過緊張を助長してしまいます。

肩関節の可動域を改善させるポイントは肩の副運動」です。
 
肩の副運動とは上腕骨頭が関節内で「滑り」「転がり」「軸回旋」などの動きをすることを言います。この副運動がおこることで関節の求心位が保たれ、関節内でぶつからずに肩を上げられます。



関節の拘縮が起こっている方は、この「副運動」が制限されている事が原因と言い換える事も出来ます。

当院で行っている、肩の可動域改善のリハビリや施術では、ほとんど肩関節を動かすような事は行いません。

そして、この副運動の原理を最大限に応用し、痛みのないリハビリと治癒期間の大幅な短縮を実現しているという自負があります。

なかなか、良くならない五十肩(肩関節拘縮)でお悩みの方は、是非当院にご相談下さい。


宜しければ、こちらの記事もお読みください。

 
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