三叉神経痛(顔面神経痛)


2023/10/16

三叉神経痛(顔面神経痛)

三叉神経痛とは、脳幹部にある「三叉神経」が引き起こす痛みの状態を言います。

食事や洗顔、歯磨きなどで痛みが誘発されることが多く、激痛のため食事が取れなかったり、歯磨きや洗顔ができない事もあります。

三叉神経はその名の通り、三つの枝(眼神経、上顎神経、下顎神経)に分かれています。

おでこから眼球まで(第1枝領域)
下まぶたから頬・上唇・上の歯茎まで(第2枝領域)
下唇から下顎・下の歯茎・舌の半分(第3枝領域)

の感覚をつかさどっています。





主な原因は、血管の圧迫や三叉神経の炎症、神経の圧迫などが考えられます。


当院の施術の中核を担っている遠絡療法では、頭部、顔面部の痛みの根本的な原因はAtlas(アトラス=頚椎1番)の炎症にあると考えて施術を行っています。
ちょうど頭蓋骨の真下で、頚椎の一番上の骨です。
 

以下にアトラスの炎症で起こり得る症状を、まとめてみました。


 ≪アトラス第一頸椎)の炎症で起こる主な症状≫

●疲労感
体が疲れやすい、朝起きるのが辛い

頭痛、顔面痛
緊張型頭痛、偏頭痛、群発型頭痛、顔面神経痛、三叉神経痛、顎関節症

●体温の異常
慢性的な微熱、低体温など

●睡眠異常
不眠症、日中の眠気

●耳・喉・口の症状
耳鳴り、めまい、耳が詰まり感、喉の異物感、ドライマウス

●胸部の異常
動悸、息切れ、胸の痛み、胸やけ、圧迫感、うまく息を吸い込めないなど

吐き気・胃腸の異常
消化不良、吐き気、腹部膨満、便秘、下痢、腹にガスが溜まる

●排尿の症状
頻尿、残尿感、排尿困難

●手足の異常
手足のしびれ、脱力感、手足の冷え、ほてり

筋肉の凝り・関節の痛み
首や肩の凝り、関節の痛みなど

●皮膚の異常
皮膚や粘膜のかゆみ


 第一頚椎の炎症などの病変で、この部分の詰まりが起こると、頭部への還流が阻害され、大脳、間脳(視床、視床下部、脳下垂体)、脳幹部(12脳神経)へと影響していきます。



また、脳幹部(12脳神経)が障害されると、以下のような症状が起こります。

Ⅰ嗅神経

嗅覚異常

Ⅱ視神経

視力

Ⅲ動眼神経、Ⅳ滑車神経

複視、眼球運動

Ⅴ三叉神経

顔の触れない痛み、奥歯の激痛、頬、下顎の激痛

Ⅵ外転神経

眼球外転

Ⅶ顔面神経

顔面の歪みと突っ張り感、顔面麻痺、dry eye、dry mouse、甘みの異常(舌前2/3)、眼輪筋麻痺

Ⅷ内耳神経

耳鳴り、めまい

Ⅸ舌咽神経

塩辛味覚異常(舌後1/3)

Ⅹ迷走神経

内臓症状、便秘、吐気、胃痛、腹部膨満、血圧、食欲

XI副神経

肩コリ、頸部後屈困難

XII舌下神経

舌の偏位


第一頸椎(アトラス)
は、ちょうど上位中枢(脳)と下位中枢(脊髄)の境目に位置します。この部分で問題が生じると、上位中枢にも下位中枢にも影響が出ますから、遠絡医学では大変重要視している部分で、必ずと言っていい程、施術を行います。

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