2018/9/10

膝の内側の痛み


変形性膝関節症の方が多く訴える、膝の内側の痛み。


歩行や階段を降りる動作を観察してみると、膝が内側に入って脛骨が外側に過剰に捻られるている方がほとんどです。(逆にその痛みを避ける為、ガニ股になっている方もいらっしゃいます。)

大袈裟にやるとこんな感じです。



この状態を「ニーイン・トゥーアウト」と言います。※ニーとは膝、トゥーはつま先です。

街でも、こういう状態で歩いている方を結構見かけます。


この動作を繰り返すと、膝の内側に常に負担がかかり・・・

関節や靭帯、それを支持する筋肉などに障害が起こります。


その原因(動作)はどうして起こっているのか・・・?

それは、一言で言えば「筋力の低下」です。


膝の痛みに悩む方のほとんどは、筋力低下が起こりやすい高齢者。

そして、女性に多い事からも明確です。(女性ホルモンの影響も関連しますがここでは割愛させて頂きます。)


そして、筋力を回復させ、正しくて楽な歩行を再度獲得しない限り、いくら注射をしようが、ストレッチで硬くなった筋肉を伸ばそうが、一時的な痛みの解消は出来ても、根本的な原因の解消には至りません。


人間は誰しも、長年の生活環境や体の使い方のクセ、または、怪我などがきっかけとなって・・・

徐々に「よく使う筋肉」「あまり使われてない筋肉」とに分かれてきます。


よく使う筋肉は、常に負担がかかって過緊張の状態にあります。

その反対に、あまり使われてない筋肉は当然、弛緩、萎縮していきます。


そして、陥りやすい罠が・・・「過緊張の状態にある、よく使う筋肉」に意識が行ってしまう事です。

逆に言えば、あまり使われない筋肉とは、普段使っていないのですから「意識が薄い」のです。

現場でも、膝の痛みに関わらず、過緊張(硬くなっている)筋肉が痛みの原因と考えている患者さんの方が、圧倒的に多いように思います。

しかし、過緊張の筋肉とは、使われていない筋肉の役割をカバーした結果として起こっている現象に過ぎません。

従って、過緊張の筋肉をいくら緩めようとしても、使われていない筋肉が再び正しく機能してくれない限り、過緊張を止める事が出来ないのです。


使われていない筋肉の筋トレ」が膝の痛みから解放される最短の方法だと、当院では考えています。


「筋トレ」と聞くと、運動が嫌い、苦手な方は抵抗を感じるかもしれません。

しかし、当院で行っている筋トレは、アスリートが行うような高負荷をかけるようなものでは有りません。

筋トレを行う目的は「筋力増強」よりも、使われていない筋肉と脳の「神経回路の回復」が目的だからです。



80代の方でも無理なく行える簡単な「筋トレ」ですし、自宅でも簡単に行えます。


膝の内側の痛みでお悩みの方、是非一度、当院にご相談ください。


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