「痛み」と一口に言っても、実は全く性質の異なる2つのタイプがあることをご存知でしょうか?
突然襲ってくる鋭い痛みと、長く続くじんわりとした痛み
これらは単に「期間が違う」だけでなく、そのメカニズムから対処法まで、根本的に異なっています。
今日は、急性痛と慢性痛の違いについて詳しく解説します。
突然襲ってくる鋭い痛みと、長く続くじんわりとした痛み
これらは単に「期間が違う」だけでなく、そのメカニズムから対処法まで、根本的に異なっています。
今日は、急性痛と慢性痛の違いについて詳しく解説します。
急性痛:体の警告サイン |
急性痛は、文字通り「急性」の痛みです。転んで膝を擦りむいたとき、熱いやかんに触れたとき、虫歯がしみるとき——これらの痛みはすべて急性痛に分類されます。
急性痛の特徴
· 明確な原因がある:けが、火傷、炎症など
· 比較的短い期間:通常は数日から数週間で治まる
· 生物学的な意味:「危険を知らせるアラーム」としての役割
· 痛みの性質:鋭い、刺すような、ズキズキする
急性痛は、私たちの体を守るために不可欠な防御システムです。この痛みがなければ、危険に気づかず、重大なけがや病気を見逃してしまうかもしれません。
慢性痛:病気としての痛み |
一方、慢性痛は全く別物です。国際的には「3ヶ月以上続く痛み」と定義されていますが、その本質は期間よりも「質」の変化にあります。
慢性痛の特徴
· 原因が不明確なことも:元のけがが治っても痛みが続く
· 長期持続:数ヶ月から数年単位で続く
· 警告としての機能を失っている:生物学的な意味が薄れている
· 痛みの性質:鈍い、重い、焼けるような、しびれる
慢性痛では、痛みそのものが「症状」から「病気」へと変化しています。脳と神経系の誤作動が関与していることが多く、単純な鎮痛剤では効果が乏しい場合もあります。
なぜこの区別が重要なのか? |
その理由は、治療アプローチが全く異なるからです。
急性痛に対する治療
· 原因の除去(けがの治療、炎症の鎮静化)
· 鎮痛剤の使用
· 安静
慢性痛に対する治療
· 薬物療法(通常の鎮痛剤に加え、抗うつ薬や抗てんかん薬も使用)
· 運動療法
· 認知行動療法
· 生活習慣の見直し
「安静」の考え方の違い
急性痛では「安静第一」ですが、慢性痛では「適度な運動」が推奨されます。慢性痛の場合、過度な安静がかえって症状を悪化させることがあるからです。
急性痛と慢性痛、それぞれの対処法 |
急性痛の場合
1. まずは原因を取り除く
2. 必要に応じて医療機関を受診
3. 医師の指示に従った安静と治療
4. 適切な鎮痛剤の使用
慢性痛の場合
1. 薬物療法だけでない総合的なアプローチ
2. 運動習慣の見直し
3. ストレス管理の重要性
4. 痛みとの付き合い方を学ぶ
痛みの悪循環を断ち切る |
慢性痛では、「痛み→不安・ストレス→筋肉の緊張→さらに痛み」という悪循環が生じやすいものです。
この循環を断ち切るためには、痛みそのものへの対処に加え、心理的なアプローチも重要になります。
「この痛み、いつもと違うな」「なかなか治らないな」と感じたら、それは体からのサインかもしれません。
我慢せず、早めに専門家に相談することをおすすめします。
慢性的、又は原因不明な痛みとしびれ:遠絡療法について |
最後に、ちょっとだけ宣伝させてください!
当院で行っている「遠絡療法」は、この慢性的、又は原因不明な痛みやしびれの改善を得意としています。
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治療中に患部に触わる事は一切ありません。
その理由は、痛みやしびれの大半は痛い場所に原因はなく・・・
中枢(脳、脊髄)もしくは脊髄神経に何らかの問題があり発生していると考えているからです。

「腰が痛ければ、腰を直接治療する。」という考え方とは異なり、足や手の治療ポイントを刺激することで、離れた場所にある腰の痛みを和らげます。
そんなお悩みをお持ちの方は、当院にご相談ください!
痛みと正しく向き合い、より快適な毎日を送るための参考になれば幸いです。





